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こんにちは!米国ETFの
含み益が右肩上がりの『ここ屋』よ!
2021年の年初来リターンは異常に高い米国市場ですが、これからの数ヶ月間は雲行きの怪しい相場が待っていそうです。
一時は平常を取り戻したかに思えた米国経済ですが、新型コロナのデルタ株が猛威を振るう中、再び緊張が高まっています。
8月27日に予定されているジャクソンホール会議の直前ですが、テーパリングに関する発言はあるものの、市場への影響はさほど大きくないとの大方の予想です。
そこで今回の記事では、筆者の実際の資産運用を参考にして、2021年8ヶ月間の米国市場の推移と今後の予想を解説していきたいと思います。
また、4月、5月、6月、7月の時点でも記事にしていますので、合わせて参考にしてみて下さい。
【8ヶ月間運用実績公開】米国ETF『VOO・VIG・VONG』
今回、運用実績を公開するのは米国の代表的なETFで、大きく特徴が異なる3銘柄です。
3銘柄の値動きを把握することで、現在の米国市場のトレンドを感じることができると思います。
その3銘柄とはVOO、VIG、VONGです。
これから、この3銘柄の基本的な概要と特徴を把握した上で、実際の運用状況を見て今後の米国市場の予想を解説していきたいと思います。
米国ETF『VOO・VIG・VONG』の概要
米国ETF『VOO・VIG・VONG』の概要です。
ちなみにこの3銘柄は、実際に筆者本人と家族の2020年度にNISA口座で購入した銘柄です。
ティッカー | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
名称 | Vanguard S&P500 ETF | Vanguard Dividend Appreciation ETF | Vanguard ussell1000 Growth |
運用会社 | バンガード | バンガード | バンガード |
設立日 | 2010/09/09 | 2006/04/27 | 2010/09/22 |
ベンチマーク | S&P500 指数 | ナスダック 米国ディビデンド アチーバーズ セレクト指数 | ラッセル1000 グロース インデックス |
純資産総額 | 2,516.20億ドル | 636.45億ドル | 73.19億ドル |
経費率 | 0.03% | 0.06% | 0.08% |
配当利回り | 1.30% | 1.66% | 0.58% |
全てバンガードのファンドですので、経費率は格安です。
VOOはみなさんもご存知のS&P500をベンチマークにしていますが、VIGとVONGの認知度は高くないかも知れませんね。
バリュー株中心のVIGは、高配当ETFとして発売されたのですが、現在の配当率は2%にも満たないため、とても高配当とは言えないですね。
VOO・VIG・VONGのベンチマークと特徴
それぞれのベンチマークと特徴を、簡単に解説していきます。
ベンチマークは【S&P500】
米国の株式市場に上場している大型株500銘柄の時価総額加重平均指数。
およそ500銘柄で、米国に上場している約3,700株の8割を占める。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、Alphabet(Google)。
米国全体の株価指数と言っても過言ではない。
SPYとIVVは同じS&P500がベンチマーク。
実際に米国株式全体をベンチマークとするVTIとは、ほぼ同等の値動きをする。
VTIについて詳しくはこちらの記事
ベーシックかつ
世界最高峰のベンチマークよ!
ベンチマークは【ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数】
10年以上連続増配実績を持つ銘柄で構成される。(REITは除く)
連続増配株を集めているわりに、近年の分配金率は低くVOOとそれほど変わらない。
増配株を集めているだけあって、比較的大型バリュー株が中心。
比較的ディフェンシブ銘柄が多め。
NASDAQと名前についているが、NASDAQ市場に限った銘柄ではない。
構成銘柄上位は、JPMorgan、J&J、P&G、Microsoft、Walmart、VISA
地味やけど底堅い
バリュー株寄りのETFやな
ベンチマークは【ラッセル1000グロース・インデックス】
ラッセル1000(大型株)のうちのグロース株で構成される。
グロース銘柄中心のため、上昇相場ではリターンはS&P500を凌ぐ。
景気敏感株を多く含むので、下落局面ではディフェンス力は低め。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、tesla
個人投資家が好きそうな
ハイグロなベンチマークよ!
VOO・VIG・VONGの過去リターン
前項の特徴を踏まえた上で、過去リターンを見ていきましょう。
まずは、Bloombergから引用したリターン率です。
リターン | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
年初来 | 20.63% | 15.79% | 19.49% |
1年 | 33.85% | 29.06% | 31.97% |
3年 | 18.27% | 16.57% | 24.84% |
5年 | 17.58% | 15.79% | 23.52% |
過去5年平均リターンを見るとVONGの実績がもっとも良く、5年前に購入していれば2倍以上に成長しているリターン率です。
VIGのリターンが小さいことについて、その特徴が『連続高配当銘柄ETF』であることがあげられます。
これは直近5年はグロース株のリターンがバリュー株をアウトパフォームしていることを示しています。
しかし、2021年の年初来リターンはVOOが最も優秀な実績を出してるところを見ると、2021年上半期はグロース株にとって厳しい状況だったのがわかります。
VOO・VIG・VONGの運用実績【8ヶ月間】
筆者本人と奥さんの2020年度のNISA口座、娘のジュニアNISA口座での運用実績です。
それぞれ、2020年の12月中旬から下旬の購入ですので、実質8ヶ月間程度の運用利回りとなります。
この間、分配金も出ていますが、ETFは分配金自動再投資ができないので、キャピタルゲインのみの実績です。
VOO運用実績(8ヶ月間)
8ヶ月間の運用実績は素晴らしいものがあります。
ドルベースで21.54%、円ベースで27.09%の上昇でした。
先月比ではドルベース+2.43%の上昇です。
VIG運用実績(8ヶ月間)
ドルベースで15.89%、円ベースで22.97%の上昇でした。
8ヶ月間での運用実績はS&P500ほどではありませんが、先月比ではドルベースで+2.03%上昇とバリュー株も堅調でした。
VONG運用実績(8ヶ月間)
ドルベースで22.39%、円ベースで27.99%の上昇でした。
先月比ではドルベースで+1.52%の上昇でしたが、3銘柄の中では小幅な上昇に留まっています。
為替によるリターン
円ベースでのリターンが大きいのは、2020年の年末が円高でしたので、円安傾向に進む現在は、為替リターンも受け取ることができます。
こちらの日本円表示は、購入時の為替に手数料を加えた単価(日本円)が反映されています。
しかし、実際には事前に『お得なドル転方法』でドル転していますので、もう少しリターンは大きいはずです。
ちなみに、最近SBI証券の米国株専用スマホアプリが誕生し、少し使いやすくなりました。
SBI証券は米国ETFの定期買付ができ、米国株の取扱数も豊富ですので、米国株投資をはじめる人におすすめなネット証券です。
VOO・VIG・VONGのリターン推移
VOO・VIG・VONGのリターン推移を見てみます。
筆者がこちらの3銘柄の比較記事を書いたのが、4月(4ヶ月間実績)からですので、直近5ヶ月の比較となります。
リターン (ドルベース) | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
4ヶ月(4月末) | 12.44% | 8.82% | 10.47% |
5ヶ月(5月末) | 12.36% | 10.40% | 7.10% |
6ヶ月(6月末) | 15.48% | 9.32% | 14.42% |
7ヵ月(7月末) | 19.11% | 13.86% | 20.87% |
8ヶ月(8月末) | 21.54% | 15.89% | 22.39% |
3銘柄の8ヶ月間リターンを見ると、S&P500のVOOは順調に高値を更新しているのが見て取れます。
バリュー株中心のVIGも6月のマイナスからは順調に成長していますが、市場平均には劣る状況です。
今月は小幅成長だったグロース株のVONGでしたが、VOOをアウトパフォームしています。
長期金利が低水準で安定している今は、グロース株には地合が良さそうな状況です。
VOO・VIG・VONGの値動きに見える今後の米国市場予想
VOO・VIG・VONGの値動きに注視することで、今後の米国市場の予想をしていきます。
VOOを市場全体の平均と考えるであれば、VONGはオフェンシブ銘柄(ハイリスク・ハイリターン)、VIGはディフェンシブ銘柄(ローリスク・ローリターン)と捉えることができます。
そして、その特徴がもたらす相関性は以下のようになります。
・米国市場全体が上昇している時は、VONG(グロース株)がもっともリターン率がいい。
・下落相場がはじまると、VIG(バリュー株)がもっともリターン率がいい。
・市場平均のVOOは常に値動きが安定している
当たり前な理論で単純な相関性ですが、過去実績がハッキリと物語っています。
過去チャートでそれを確認し、2021年の未来を予想してみましょう。
VOO・VIG・VONGのチャート比較
VOO・VIG・VONGのチャートを比較することで、これまでの上昇相場と、直近のグロース株の成長度合いを確認してみましょう。
こちらが、年初来のチャート比較です。
筆者の運用実績ですとグロースETFのVONG(青)がもっとも良いリターンとなっておりますが、年初来チャートで確認すると、VOO(赤)がもっともハイリターンを出しています。
また、バリュー株中心のVIG(緑)の株価は6月に鈍化したものの、その後は順調に推移しています。
ボラティリティが高いVONGは、下落相場には弱い特性を持っているので、9月のアノマリー的には成長が期待できないかも知れません。
次に、直近1ヶ月のチャート比較です。
3指数とも小幅上昇していますが、ボラティリティの大きさでいうと、VONG(青)>VOO(赤)>VIG(緑)がハッキリ見て取れます。
20日付近に毎月下落が来とる
年初来リターンの推移による今後の米国市場予想
年初来リターンの推移による今後の米国市場を予想をしてみます。
独断と偏見だから
参考程度にしとくのよ!
2021年の上半期は、一般消費財、生活必需品、ヘルスケアセクターなどは軟調でした。
一方、好調だったセクターは、金融セクターやエネルギーセクター、コモディティなどで、実際にS&P500のリターンを超える20%~50%もの上昇を見せています。
基本的には2021年は上昇相場のため、大きく上昇している銘柄が目立ちます。
これを見ると市場平均(S&P500)の中でも大型株の成長が目立ちます。
相変わらずGoogle、Microsoft、Facebookは好調ですが、直近ではヘルスケア銘柄の高騰が目につき始めました。
金融相場から業績相場への移行のはじまりでしょうか。
FRB最大の使命である『雇用の促進』を実現できそうな今、そろそろ金融引き締めがはじまってもおかしくない状況です。
9月3日に発表される米雇用統計で失業率の低下が続伸するようだと、レイバーデイ(9/6)明けの相場では緊張が走りそうですね。
今後はテーパリングの開始時期と縮小期間に注目が集まりそうです。
債券買付プログラムの終了の後に、金利上昇が予想されるため、その時はグロース株にとって大きな逆風が吹きそうです。
2021年大きな下落はいつ来るの?
テーパリングの発表がされると米国相場に大きな下落は来るのでしょうか?
2021年に入り、金利の上昇や強い経済指標が出される度に、何度となく相場に調整が入りました。
米国市場には以前『バーナンキショック』と呼ばれる『テーパータントラム』がありました。
これは2013年当時のFRB議長だったバーナンキ氏が、突然のテーパリング発言をしたことに端を発しています。
現在のFRBは過去の混乱を警戒して、現議長のパウエル氏は非常に慎重な言動をしています。
金融引き締めの情報が小出しにされたおかげで、テーパリングはすでに株価に織り込み済との予想をするアナリストすらいます。
どちらにせよ、今は8月のジャクソンホール会議と9月の雇用統計を見守り、ボラティリティの高い市場から一歩引いてキャッシュポジションを高めることが安全策なのではないかと思います。
VOO・VIG・VONG 8ヶ月間運用実績公開:まとめ
VOO・VIG・VONGの 8ヶ月間運用実績を公開して、今後の米国市場の予測を立ててみました。
短期的にはグロース株・ETFの上昇が続いていますが、2021年秋口にかけて再び調整局面がくる可能性が高まっています。
現時点ではVOOやVTIなどの保有率を上げ、今後迎えるであろう調整局目を前にしてキャッシュポジションを高めておくことをおすすめします。
投資は自己責任ですので、自分のリスク許容度を理解して、投資を楽しんでください。
最後まで読んでくれてありがとう!
他にもお得情報がいっぱいですので
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