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こんにちは!米国ETFの
含み益が急増中の『ここ屋』よ!
2021年の年初来リターンだけを見れば好調な米国市場ですが、7ヶ月間のボラティリティは決して小さいものではありませんでした。
コロナワクチンの普及と共に、米国の経済復興はすでにピークを打ったとも言われましたが、デルタ株が猛威を振るう中、これからの米国市場に再び暴落が来るのか来ないのかアナリスト予想も定まっていない状況です。
8月のジャクソンホール会議ではテーパリングに関する発言があるのではないかと大方の予想ですが、下落はすでに織り込み済みなのでしょうか?
そこで今回の記事では、筆者の実際の資産運用を参考にし2021年上半期の米国市場の推移と、今後の予想を解説していきたいと思います。
また、4月、5月、6月の時点でも記事にしていますので、合わせて参考にしてみて下さい。
【7ヶ月間運用実績公開】米国ETF『VOO・VIG・VONG』
今回、運用実績を公開するのは米国の代表的なETFで、大きく特徴が異なる3銘柄です。
3銘柄の値動きを把握することで、米国市場のトレンドを感じることができると思います。
その3銘柄とはVOO、VIG、VONGです。
これから、この3銘柄の基本的な概要と特徴を把握した上で、実際の運用状況を見て今後の米国市場の予想を解説していきたいと思います。
米国ETF『VOO・VIG・VONG』の概要
米国ETF『VOO・VIG・VONG』の概要です。
ちなみにこの3銘柄は、実際に筆者本人と家族の2020年度にNISA口座で購入した銘柄です。
ティッカー | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
名称 | Vanguard S&P500 ETF | Vanguard Dividend Appreciation ETF | Vanguard ussell1000 Growth |
運用会社 | バンガード | バンガード | バンガード |
設立日 | 2010/09/09 | 2006/04/27 | 2010/09/22 |
ベンチマーク | S&P500 指数 | ナスダック 米国ディビデンド アチーバーズ セレクト指数 | ラッセル1000 グロース インデックス |
純資産総額 | 2,437.36億ドル | 620.81億ドル | 71.81億ドル |
経費率 | 0.03% | 0.06% | 0.08% |
配当利回り | 1.32% | 1.69% | 0.58% |
全てバンガードのファンドですので、経費率は格安です。
VOOはみなさんもご存知のS&P500をベンチマークにしていますが、VIGとVONGの認知度は高くないかも知れませんね。
バリュー株中心のVIGは、高配当ETFとして発売されたのですが、現在の配当率は2%にも満たないため、とても高配当とは言えないですね。
VOO・VIG・VONGのベンチマークと特徴
それぞれのベンチマークと特徴を、簡単に解説していきます。
ベンチマークは【S&P500】
米国の株式市場に上場している大型株500銘柄の時価総額加重平均指数。
およそ500銘柄で、米国に上場している約3,700株の8割を占める。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、Alphabet(Google)。
米国全体の株価指数と言っても過言ではない。
SPYとIVVは同じS&P500がベンチマーク。
実際に米国株式全体をベンチマークとするVTIとは、ほぼ同等の値動きをする。
VTIについて詳しくはこちらの記事
ベーシックかつ
世界最高峰のベンチマークよ!
ベンチマークは【ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数】
10年以上連続増配実績を持つ銘柄で構成される。(REITは除く)
連続増配株を集めているわりに、近年の分配金率は低くVOOとそれほど変わらない。
増配株を集めているだけあって、比較的大型バリュー株が中心。
比較的ディフェンシブ銘柄が多め。
NASDAQと名前についているが、NASDAQ市場に限った銘柄ではない。
構成銘柄上位は、JPMorgan、J&J、P&G、Microsoft、Walmart、VISA
地味やけど底堅い
バリュー株寄りのETFやな
ベンチマークは【ラッセル1000グロース・インデックス】
ラッセル1000(大型株)のうちのグロース株で構成される。
グロース銘柄中心のため、上昇相場ではリターンはS&P500を凌ぐ。
景気敏感株を多く含むので、下落局面ではディフェンス力は低め。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、tesla
個人投資家が好きそうな
ハイグロなベンチマークよ!
VOO・VIG・VONGの過去リターン
前項の特徴を踏まえた上で、過去リターンを見ていきましょう。
まずは、Bloombergから引用したリターン率です。
リターン | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
年初来 | 18.47% | 13.82% | 18.26% |
1年 | 38.36% | 31.40% | 42.87% |
3年 | 18.38% | 17.05% | 25.13% |
5年 | 17.36% | 15.44% | 23.58% |
過去5年平均リターンを見るとVONGの実績がもっとも良く、5年前に購入していれば2倍以上に成長しているリターン率です。
VIGのリターンが小さいことについて、『連続高配当銘柄ETF』であることがあげられます。
これは直近5年はグロース株のリターンがバリュー株をアウトパフォームしていることを示しています。
しかし、2021年の年初来リターンはVOOが最も優秀な実績を出してるところを見ると、2021年上半期はグロース株にとって厳しい状況だったのがわかります。
VOO・VIG・VONGの運用実績【7ヶ月間】
筆者本人と奥さんの2020年度のNISA口座、娘のジュニアNISA口座での運用実績です。
それぞれ、2020年の12月中旬から下旬の購入ですので、実質7ヶ月間程度の運用利回りとなります。
この間、分配金も出ていますが、ETFは分配金自動再投資ができないので、含み益のみの実績です。
VOO運用実績(7ヶ月間)
7ヶ月間の運用実績は素晴らしいものがあります。
ドルベースで19.11%、円ベースで24.36%の上昇でした。
先月比ではドルベース+3.63%の上昇です。
VIG運用実績(7ヶ月間)
ドルベースで13.86%、円ベースで20.62%の上昇でした。
先月は不調だったダウが、再度上昇トレンドに転換したのが原因と思われます。
7ヶ月間での運用実績は比較的軟調ですが、直近1ヶ月のリターンは4.54%上昇とバリュー株好調の兆しが見えます。
VONG運用実績(7ヶ月間)
7ヶ月間の運用で2桁上昇で、直近1ヶ月では6.45%以上高騰しています。
ドルベースで20.87%、円ベースで26.20%の上昇でした。
先月から上昇トレンドのグロース株ですが、7月に入っても好調なのが実感できます。
為替によるリターン
円ベースでのリターンが大きいのは、2020年の年末が円高でしたので、円安傾向に進む現在は、為替リターンも受け取ることができます。
こちらの日本円表示は、購入時の為替に手数料を加えた単価(日本円)が反映されています。
しかし、実際には事前に『お得なドル転方法』でドル転していますので、もう少しリターンは大きいです。
ちなみに、最近SBI証券のサイトが更新され、少し使いやすくなりました。
リターンについても、『金額』と『比率』を切り替えが可能になり、便利になりました。
SBI証券は米国ETFの定期買付ができ、米国株の取扱数も豊富ですので、米国投資をはじめる人におすすめなネット証券です。
VOO・VIG・VONGのリターン推移
VOO・VIG・VONGのリターン推移を見てみます。
筆者がこちらの3銘柄の比較記事を書いたのが、4月(4ヶ月間実績)からですので、直近4ヶ月の比較となります。
リターン (ドルベース) | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
4ヶ月(4月末) | 12.44% | 8.82% | 10.47% |
5ヶ月(5月末) | 12.36% | 10.40% | 7.10% |
6ヶ月(6月末) | 15.48% | 9.32% | 14.42% |
7ヵ月(7月末) | 19.11% | 13.86% | 20.87% |
3銘柄の7ヶ月間リターンを見ると、VOOは順調に高値を更新しているのが見て取れます。
バリュー株中心のVIGも6月のマイナス成長からプラ転していますが、市場平均には届いていません。
ここまでVOOをアンダーパフォームしていたVONGですが、ここにきてVOOをアウトパフォームしました。
長期金利が安定している今、ハイテク株やハイグロ銘柄には地合が良さそうな状況です。
VOO・VIG・VONGの値動きに見える今後の米国市場予想
VOO・VIG・VONGの値動きに注視することで、今後の米国市場の予想をしていきます。
VOOを市場全体の平均と考えるであれば、VONGはオフェンシブ銘柄(ハイリスク・ハイリターン)、VIGはディフェンシブ銘柄(ローリスク・ローリターン)と捉えることができます。
そして、その特徴がもたらす相関性は以下のようになります。
・米国市場全体が上昇している時は、VONG(グロース株)がもっともリターン率がいい。
・下落相場がはじまると、VIG(バリュー株)がもっともリターン率がいい。
・市場平均のVOOは常に値動きが安定している
当たり前な理論で単純な相関性ですが、過去実績がハッキリと物語っています。
過去チャートでそれを確認し、2021年の未来を予想してみましょう。
VOO・VIG・VONGのチャート比較
VOO・VIG・VONGのチャートを比較することで、これまでの上昇相場と、直近のグロース株の成長度合いを確認してみましょう。
こちらが、年初来のチャート比較です。
VONG(青)のグロース株のボラティリティが高いことが見て取れますが、ここ2ヶ月間は急激な上昇トレンドで、VOO(赤)の年初来リターンをアウトパフォームする勢いです。
ダウ銘柄中心のVIG(緑)は、6月の下落を取り戻していますが、大きな上昇ではありません。
次に、直近1ヶ月のチャート比較です。
なんと1ヶ月だけを切り取ると、VOO(赤)がもっともリターン率が悪い結果となりました。
先月軟調だったVIG(緑)は上方修正され、引き続き好調のVONG(青)は高騰を見せています。
7/19の下落が痛いな
年初来リターンの推移による今後の米国市場予想
年初来リターンの推移による今後の米国市場を予想をしてみます。
独断と偏見だから
参考程度にしとくのよ!
2021年の上半期は、一般消費財、生活必需品、ヘルスケアセクターなどは軟調でした。
一方、好調だったセクターは、金融セクターやエネルギーセクター、コモディティなどで、実際にS&P500のリターンを超える20%~50%もの上昇を見せています。
過去のトレンドサイクルを見ると、ハイテク株→バリュー株→金融株→コモディティなど、金融政策やインフレ率などによりトレンド転換を見せます。
少し前までFRBによる量的緩和は、2023年末まで継続すると言われていましたが、2022年度中に実施される可能性を示唆する発言も見られています。
8月のジャクソンホールでは、テーパリング(量的緩和策による金融資産の買い入れ額を順次減らしていくこと)発言がされるとの見込みですが、年内にも金利の引き上げに関しても議論される公算が高いようです。
長期金利の上昇は、ハイパーグロース株の下落へとつながると言われていますが、2021年7月現在ではまだまだハイグロ株は絶好調です。
長期金利上昇によるハイグロ下落は、2月頃から徐々に株価に織り込み始めていることから、投資家たちは強気の姿勢を見せている状況です。
また、7月からはじまった決算発表についても好決算発表が続いていることから、短期的には相場全体が上昇する公算が高いです。
2021年大きな下落はいつ来るの?
2020年のコロナショックからの回復を順調に続けている米国市場ですが、このバブル相場はいつまで続くのでしょうか?
金融政策の引き締めが発言されれば、大きな下落が来ると目されていますが、大方の予想は8月末以降だとされています。
多くのアナリストは、8月のジャクソンホール会議でテーパリングの議論がされることで、9月や10月には大きな調整局面が来るのではないかと予測しているようです。
VOO・VIG・VONG 7ヶ月間運用実績公開:まとめ
VOO・VIG・VONGの 7ヶ月間運用実績を公開して、今後の米国市場の予測を立ててみました。
短期的にはグロース株・ETFの上昇が続いていますが、2021年秋口にかけて再び調整局面がくることが予想されています。
現時点ではVOOやVTIなどの保有率を上げ、夏のピーク時にはVIGのようなバリュー株(ディフェンシブ銘柄)の比率を上げるか、キャッシュポジションを高くすることをおすすめします。
投資は自己責任ですので、自分のリスク許容度を理解して、投資を楽しんでください。
最後まで読んでくれてありがとう!
他にもお得情報がいっぱいですので
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米国ETFに興味がある人は、まとめ記事がありますので参考にしてみて下さい。
2021年6月30日よりSBI証券が新サービス『クレカ積立』を開始しました。
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