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こんにちは!
ポートフォリオのリバランス
を考えている『ここ屋』よ!
2021年はコロナバブルで幕開けしたものの、その後は長期金利の上昇や大型株の不調によって、行く先不透明な米国市場となっています。
コロナワクチンの普及は刻々と進み、米国の生活水準はコロナ前に戻りつつあります。
実質経済の回復は量的緩和の縮小を早め、株式市場に大きなダメージを与える可能性があります。
このような状況下で、今後のマーケットはどのような値動きに向かうのでしょうか?
今回の記事では、筆者の実際の資産運用を参考にし、現在の米国市場のトレンド転換について解説していこうと思います。
また、4月の時点でも記事にしていますので、合わせて参考にしてみて下さい。
【5ヶ月運用実績公開】米国ETF『VOO・VIG・VONG』
今回、運用実績を公開するのは米国の代表的なETFであり、それぞれが大きく特徴が異なります。
これらの現在の値動きを把握することで、トレンドの転換期を感じることができると考えています。
VOO、VIG、VONGに関して、基本的な概要と特徴を掴んでいただいた上で、実際の運用状況を見ていただき、今後の見解を解説していきたいと思います。
VOO・VIG・VONGの概要
VOO・VIG・VONGの概要です。
ちなみにこの3銘柄は、実際に筆者本人と家族の2020年度にNISA口座で購入した銘柄です。
ティッカー | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
名称 | Vanguard S&P500 ETF | Vanguard Dividend Appreciation ETF | Vanguard ussell1000 Growth |
運用会社 | バンガード | バンガード | バンガード |
設立日 | 2010/09/09 | 2006/04/27 | 2010/09/22 |
ベンチマーク | S&P500 指数 | ナスダック 米国ディビデンド アチーバーズ セレクト指数 | ラッセル1000 グロース インデックス |
純資産総額 | 2,221億ドル | 595億ドル | 61億ドル |
経費率 | 0.03% | 0.06% | 0.08% |
配当利回り | 1.32% | 1.33% | 0.63% |
全てバンガードのファンドですので、経費は最安に設定されています。
VOOはみなさんもご存知のS&P500をベンチマークにしていますが、VIGとVONGはあまり知られていないかも知れません。
VOO・VIG・VONGのベンチマークと特徴
それぞれのベンチマークと特徴を、簡単に解説していきます。
ベンチマークは【S&P500】
米国の株式市場に上場している大型株500銘柄の時価総額加重平均指数。
およそ500銘柄で、米国に上場している約3,700株の8割を占める。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、Alphabet。
いわば米国全体の株価指数と言っても過言ではない。
同じベンチマークで、SPY・IVVがある。
実際に米国株式全体をベンチマークとするVTIとは、ほぼ同等の値動きをする。
VTIについて詳しくはこちらの記事
ベーシックかつ
世界最高峰のベンチマークよ!
ベンチマークは【ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数】
10年以上連続増配実績を持つ銘柄で構成される。(REITは除く)
連続増配株を集めているわりに、近年の分配金率は低くVOOとほぼ変わらない。
増配株を集めているだけあって、比較的大型バリュー株が中心。
比較的ディフェンシブ銘柄が多め。
NASDAQと名前についているが、NASDAQ市場に限った銘柄ではない。
構成銘柄上位は、JPMorgan、J&J、P&G、Microsoft、Walmart、VISA
地味やけど底堅い
バリュー株よりのETFやな
ベンチマークは【ラッセル1000グロース・インデックス】
ラッセル1000(大型株)のうちのグロース株で構成される。
グロース銘柄中心のため、上昇相場ではリターンはS&P500を凌ぐ。
景気敏感株を多く含むので、下落局面ではディフェンス力は低め。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、tesla
個人投資家が好きそうな
ハイグロなベンチマークよ!
VOO・VIG・VONGの過去リターン
前項の特徴を踏まえた上で、過去リターンを見ていきましょう。
まずは、Bloombergから引用したリターン率です。
リターン | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
年初来 | 11.38% | 9.89% | 4.62% |
1年 | 43.20% | 38.66% | 41.20% |
3年 | 17.12% | 16.75% | 22.17% |
5年 | 17.34% | 16.12% | 22.09% |
過去5年平均リターンを見るとVONGの成績が良く、5年前に購入していれば2倍に成長しているリターン率です。
しかし、ここで注目していただきたいのは年初来リターンです。
2021年に入ってVOO(S&P500)は好調なのに対して、VONG(グロース株)の鈍化が目立ちます。
VONGは今後も危ういやも知れんな
ハイテクブームが去ったことを反映した数値であることが見て取れます。
VOO・VIG・VONGの運用実績【5ヶ月】
筆者本人と奥さんの2020年度のNISA口座、娘のジュニアNISA口座での運用実績です。
それぞれ、2020年の12月中旬から下旬の購入ですので、実質5ヶ月程度の運用利回りとなります。
この間、分配金も出ていますが、ETFは分配金再投資ができないので、含み益のみの実績です。
VOO運用実績(5ヶ月)
5ヶ月の運用実績は素晴らしいものがあります。
しかし、直近1ヶ月では0.5%の上昇に留まりました。
VIG運用実績(5ヶ月)
5ヶ月での運用実績はVOOよりも少し劣りますが、先月よりも1.6%上昇しています。
Dow30が1.2%上昇しているのに対して、VIG(連続高配当株)が好調なことがうかがえます。
VONG運用実績(5ヶ月)
5ヶ月の運用で7%上昇であれば、悪くない数値ですが、直近1ヶ月では3%ほど下落しています。
QQQが2.4%下落しているので、VONGはnasdaq100よりもハイリスクなことがわかります。
やはりVOOがもっとも好調ですが、直近1ヶ月を切り取ってみると、連続増配バリュー株の多いVIGが1番の成長株です。
一方、VONGは下落トレンドを形成しはじめています。
また、円ベースでのリターンが大きいのは、2020年の年末が円高でしたので、円安傾向に進む現在は、為替リターンも受け取ることができます。
こちらの日本円表示は、購入時の為替に手数料を加えた単価(日本円)が反映されています。
しかし、実際には事前に『お得なドル転方法』でドル転していますので、もう少しリターンは大きいです。
ちなみに、最近SBI証券のサイトが更新され、少し使いやすくなりました。
リターンについても、『金額』と『比率』を切り替えが可能になり、便利になりました。
SBI証券は米国ETFの定期買付ができる唯一の証券会社です。
米国株の取扱数も豊富ですので、米国投資をはじめる場合は、おすすめな証券会社です。
VOO・VIG・VONGの値動きに見える今後の米国市場予測
VOO・VIG・VONGの値動きに注力することで、今後の米国市場の予測ができます。
VOOを市場全体の平均と考えるであれば、VONGはオフェンシブ銘柄(ハイリスク・ハイリターン)、VIGはディフェンシブ銘柄(ローリスク・ローリターン)と捉えることができます。
そして、その特徴がもたらす相関性は以下のようになります。
・米国市場が上昇している時は、VONG(グロース株)がもっともリターン率がいい。
・下落相場がはじまると、VIG(バリュー株)がもっともリターン率がいい。
当たり前な理論で単純な相関性ですが、過去実績がハッキリと物語っています。
過去チャートでそれを確認し、2021年の未来を予想してみましょう。
VOO・VIG・VONGのチャート比較
VOO・VIG・VONGのチャートを比較することで、これまでの上昇相場と、直近のグロース株の成長度合いを確認してみましょう。
こちらが、直近5年のチャート比較です。
直近5年ではVONG(青)のグロース株の高騰が、顕著であったことが見て取れます。
遅れはとっていますが、VOO(赤)とVIG(緑)十分大きなリターンを出しています。
ちなみに、この比較チャートは『Yahooファイナンス』を使用していますが、無料で色々な機能があり非常に便利です。
詳しい使い方は、こちらの記事で解説しています。
次に、直近3ヶ月のチャート比較です。
年初来好調だった赤のVOO(S&P500)を、緑のVIGがアウトパフォームしているのが見て取れます。
バリュー株へのトレンド転換やな
一方、青のVONGは低迷しており、現在は3銘柄のうち1番下にいることも見て取れます。
以下のチャートは、過去の上昇トレンドが続く相場を切り取っています。
上昇トレンドではハイテク株を多く含むVONGがもっとも良いリターンを出します。
一方、ディフェンシブなVIGが1番遅れをとる状況となります。
次に下落トレンドのチャートです。
2018年末に米国市場が下落した局面です。
暴落時には、VONGの下落が最も大きく、VIGのディフェンス力が最も優れていることがわかります。
過去のデータに見る今後の米国市場予想
過去のデータを見ると、下落トレンドではVIGの成績が最も良いことが見て取れました。
グロースETFのVONGが、このまま浮上してこなかった場合は、米国市場は下落トレンドを迎える可能性があります。
FRBによる量的緩和は、2023年末まで継続すると発表されていますが、いつテーパリング(量的緩和策による金融資産の買い入れ額を順次減らしていくこと)発言が出されるともわかりません。
今後のFOMC(米国連邦公開市場委員会)にて、近々テーパリングを示唆する発言がされる可能性は非常に高いと思われます。
その時点でハイパーグロース銘柄を移動させるのでは遅いと思います。
直近1ヶ月のヒートマップを見ても、大型グロースは下落しているのに対して、金融、エネルギー、ヘルスケア、コモディティ、生活必需品などのカテゴリーは上昇しているのが見て取れます。
今の段階で成長していないポートフォリオ組んでいる投資家は、ハイリスクな資産形成をしていると言わざるを得ません。
今後いつ来るかわからない暴落にも備え、ポートフォリオの見直しをおすすめします。
VOO・VIG・VONG 5ヶ月運用実績公開:まとめ
VOO・VIG・VONGの 5ヶ月運用実績を公開して、今後の米国市場の予測を立ててみました。
4月の運用実績公開の記事でも解説していますが、短期的にはグロース株・ETFの保有率は下げる方が無難な状況だと言えそうです。
代わりに、VOOやVTIなどの保有率を上げ、さらに市場が鈍化するようであれば、VIGのようなバリュー株(ディフェンシブ銘柄)の比率を上げるべきかと思います。
投資は自己責任ですので、自分のリスク許容度を理解して、投資を楽しんでください。
最後まで読んでくれてありがとう!
他にもお得情報がいっぱいですので
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米国ETFに興味がある人は、まとめ記事がありますので参考にしてみて下さい。
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