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こんにちは!
含み益が最大の『ここ屋』よ!
堅調だった2021年の米国市場でしたが、9月に大きな調整局面がありました。
大きな暴落が心配された矢先の10月でしたが、相場は再び上昇しS&P500は最高値を更新しました。
下落の不安材料がなくなったわけではない状況で、市場の行く先はどちらを向いているのでしょうか。
そこで今回の記事では、筆者の実際の資産運用を参考にして、2021年10ヶ月間の米国市場の推移と今後の予想を解説していきたいと思います。
また、4月から9月の時点でも記事にしていますので、合わせて参考にしてみて下さい。
【10ヶ月間運用実績公開】米国ETF『VOO・VIG・VONG』
今回、運用実績を公開するのは米国の代表的なETFで、大きく特徴が異なる3銘柄です。
3銘柄の値動きを把握することで、現在の米国市場のトレンドを感じることができると思います。
その3銘柄とはVOO、VIG、VONGです。
これから、この3銘柄の基本的な概要と特徴を把握した上で、実際の運用状況を見て今後の米国市場の予想を解説していきたいと思います。
米国ETF『VOO・VIG・VONG』の概要
米国ETF『VOO・VIG・VONG』の概要(2021.10.23現在)です。
ちなみにこの3銘柄は、実際に筆者本人と家族の2020年度にNISA口座で購入した銘柄です。
ティッカー | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
名称 | Vanguard S&P500 ETF | Vanguard Dividend Appreciation ETF | Vanguard ussell1000 Growth |
運用会社 | バンガード | バンガード | バンガード |
設立日 | 2010/09/09 | 2006/04/27 | 2010/09/22 |
ベンチマーク | S&P500 指数 | ナスダック 米国ディビデンド アチーバーズ セレクト指数 | ラッセル1000 グロース インデックス |
純資産総額 | $262.722B | $64.684B | $7.536B |
経費率 | 0.03% | 0.06% | 0.08% |
配当利回り | 1.26% | 1.71% | 0.65% |
全てバンガードのファンドですので、経費率は格安です。
VOOはみなさんもご存知のS&P500をベンチマークにしていますが、VIGとVONGの認知度は高くないかも知れませんね。
バリュー株中心のVIGは、高配当ETFとして発売されたのですが、現在の配当率は2%にも満たないため、とても高配当とは言えないですね。(厳密には連続増配株を集めたETF)
VOO・VIG・VONGのベンチマークと特徴
それぞれのベンチマークと特徴を、簡単に解説していきます。
ベンチマークは【S&P500】
米国の株式市場に上場している大型株500銘柄の時価総額加重平均指数。
およそ500銘柄で、米国に上場している約3,700株の8割を占める。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、Alphabet(Google)。
米国全体の株価指数と言っても過言ではない。
SPYとIVVは同じS&P500がベンチマーク。
実際に米国株式全体をベンチマークとするVTIとは、ほぼ同等の値動きをする。
VTIについて詳しくはこちらの記事
ベーシックかつ
世界最高峰のベンチマークよ!
ベンチマークは【ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数】
10年以上連続増配実績を持つ銘柄で構成される。(REITは除く)
連続増配株を集めているわりに、近年の分配金率は低くVOOとそれほど変わらない。
増配株を集めているだけあって、比較的大型バリュー株が中心。
比較的ディフェンシブ銘柄が多め。
NASDAQと名前についているが、NASDAQ市場に限った銘柄ではない。
構成銘柄上位は、JPMorgan、J&J、P&G、Microsoft、Walmart、VISA
地味やけど底堅い
バリュー株寄りのETFやな
ベンチマークは【ラッセル1000グロース・インデックス】
ラッセル1000(大型株)のうちのグロース株で構成される。
グロース銘柄中心のため、上昇相場ではリターンはS&P500を凌ぐ。
景気敏感株を多く含むので、下落局面ではディフェンス力は低め。
構成銘柄上位は、Apple、Microsoft、Amazon、Facebook、tesla
個人投資家が好きそうな
ハイグロなベンチマークよ!
VOO・VIG・VONGの過去リターン
前項の特徴を踏まえた上で、過去リターンを見ていきましょう。
まずは、Bloombergから引用したリターン率です。
リターン | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
年初来 | 22.44% | 17.61% | 21.13% |
1年 | 34.35% | 25.38% | 31.96% |
3年 | 20.24% | 17.92% | 27.21% |
5年 | 18.37% | 16.87% | 24.38% |
過去5年平均リターンを見るとVONGの実績がもっとも良く、5年前に購入していれば2倍以上に成長しているリターン率です。
VIGのリターンが小さいことについて、その特徴が『連続高配当銘柄ETF』であることがあげられます。
これは直近5年はグロース株のリターンがバリュー株をアウトパフォームしていることを示しています。
しかし、2021年の年初来リターンはVOOが最も優秀な実績を出してるところを見ると、2021年はグロース株にとって厳しい状況だったのがわかります。
VOO・VIG・VONGの運用実績【10ヶ月間】
筆者本人と奥さんの2020年度のNISA口座、娘のジュニアNISA口座での運用実績です。
それぞれ、2020年の12月中旬から下旬の購入ですので、実質10ヶ月間程度の運用利回りとなります。
この間、分配金も出ていますが、ETFは分配金自動再投資ができないので、キャピタルゲインのみの実績です。
VOO運用実績(10ヶ月間)
10ヶ月間の運用実績は好調を維持しています。
ドルベースで+22.71%、円ベースで+32.94%の上昇でした。
先月比ではドルベース+2.10%の上昇です。
ドル高の恩恵で円ベースの
含み益がえげつないな
為替リスクはプラスにも働くの!
VIG運用実績(10ヶ月間)
10ヶ月間での運用実績は、ドルベースで+17.11%、円ベースで+28.74%の上昇でした。
先月比ではドルベースで+4.08%上昇と、S&P500のリターンを上回りました。
VONG運用実績(10ヶ月間)
10ヶ月間での運用実績は、ドルベースで+23.60%、円ベースで+33.91%の上昇でした。
先月比ではドルベースで+1.22%の上昇でしたが、3銘柄の中では小幅な下落に留まっています。
為替によるリターン
円ベースでのリターンが大きいのは、2020年の年末が円高だったため円安傾向に進む現在は、為替リターンも受け取ることができます。
こちらの日本円表示は、購入時の為替に手数料を加えた単価(日本円)が反映されています。
しかし、実際には事前に『お得なドル転方法』でドル転していますので、もう少しリターンは大きいはずです。
SBI証券は米国ETFの定期買付ができ米国株の取扱数も豊富ですので、米国株投資をはじめる人におすすめなネット証券です。
VOO・VIG・VONGのリターン推移
VOO・VIG・VONGのリターン推移を見てみます。
筆者がこちらの3銘柄の比較記事を書いたのが、4月(4ヶ月間実績)からですので、直近7ヶ月の比較となります。
リターン (ドルベース) | VOO | VIG | VONG |
---|---|---|---|
4ヶ月(4月末) | 12.44% | 8.82% | 10.47% |
5ヶ月(5月末) | 12.36% | 10.40% | 7.10% |
6ヶ月(6月末) | 15.48% | 9.32% | 14.42% |
7ヵ月(7月末) | 19.11% | 13.86% | 20.87% |
8ヶ月(8月末) | 21.54% | 15.89% | 22.39% |
9ヶ月(9月末) | 20.61% | 13.03% | 22.38% |
10ヶ月(10月末) | 22.71% | 17.11% | 23.60% |
10ヶ月間リターンを眺めると3銘柄とも今月は大きく上昇し、例年と比較すると市場は堅調であると判断できそうです。
S&P500のVOOは、9月の下落から反発し高値を更新しました。
バリュー株中心のVIGは、下落した9月からもっとも反発上昇しました。
上半期はVOOにアウトパフォームされていたグロース株のVONGでしたが、現在は3銘柄でもっとも買われています。
とはいえ、現在の市場には多くの不安材料がるため、今月のグロース株の伸び率は3銘柄中もっとも小さなものとなっています。
VOO・VIG・VONGの値動きに見える今後の米国市場予想
VOO・VIG・VONGの値動きに注視することで、今後の米国市場の予想をしていきます。
VOOを市場全体の平均と考えるであれば、VONGはオフェンシブ銘柄(ハイリスク・ハイリターン)、VIGはディフェンシブ銘柄(ローリスク・ローリターン)と捉えることができます。
そして、その特徴がもたらす相関性は以下のようになります。
・米国市場全体が金融相場の時は、VONG(グロース株)がもっともリターン率がいい。
・業績相場がはじまると、VIG(バリュー株)がもっともリターン率がいい。
・市場平均のVOOは常に値動きが安定している
当たり前な理論で単純な相関性ですが、過去実績がハッキリと物語っています。
過去チャートでそれを確認し、2021年の今後を予想してみましょう。
VOO・VIG・VONGのチャート比較
VOO・VIG・VONGのチャートを比較することで、これまでの上昇相場と、直近のグロース株の成長度合いを確認してみましょう。
こちらが、年初来のチャート比較です。
グロースETFのVONG(青)とVOO(赤)のリターンは、ほとんど変わりません。
相変わらずバリュー株中心のVIG(緑)は出遅れていますね。
長期金利が上昇を始めると、グロース中心のVONGは下落の可能性があります。
また、11月にはテーパリングの開始が予想されていますので、一時的な調整局面があるかも知れません
結果的に9月の下落は
買い場だったんか
後から見れば買い時だと感じるけど
下落中の相場で買いに入るのは難しいわね!
次に、直近1ヶ月のチャート比較です。
3銘柄とも最終的には上昇月となりましたが、VIG(緑)>VOO(赤)>VONG(青)がハッキリ見て取れます。
10月はバリューのターンだったのね!
年初来リターンの推移による今後の米国市場予想
年初来リターンの推移による今後の米国市場を予想をしてみます。
独断と偏見だから
参考程度にしとくのよ!
2021年これまで堅調だったセクターは、金融セクターやエネルギーセクター、コモディティなどで、実際にS&P500のリターンを超える20%~50%もの上昇を見せています。
S&P500銘柄の年初来ヒートマップを見てみます。
基本的には2021年は上昇相場のため、大きく上げている銘柄が目立ちます。
30%以上の上昇銘柄も多い中、60%以上の暴騰している銘柄もあります。
2021年の年末にかけてテーパリングの開始が示唆される中、市場には不安要素が渦巻いています。
金融相場から業績相場に移り変わる今、実体が伴わない株は大きな下落の可能性もあります。
10月の米国市場
10月の米国市場を切り取ると、今後の相場を占うことができます。
10月の1ヶ月のヒートマップを見ていきましょう。
エネルギー価格の上昇やインフレ懸念、長期金利の上昇により、エネルギー株やシクリカル銘柄、金融株などが上昇しています。
また、決算発表がはじまったことから好決算銘柄の上昇が目立ちます。
特にTSLA(テスラ)やNFLX(ネットフリックス)、BAC(バンク・オブ・アメリカ)などは絶好調銘柄です。
やはり、今後は決算を確認して業績が良い銘柄を選別していく必要がありそうです。
2021年は大きな下落はもう来ない?
2021年も残すところ2ヶ月あまりとなりましたが、米国市場には大きな下落はもう来ないのでしょうか?
テーパリングの開始は大方の予想通り11月になりそうですが、織り込み済みと考えているアナリストが多いようです。
それよりも心配されるのはインフレの上昇やエネルギー価格の上昇です。
サプライチェーンのボトルネックや人件費の高騰は、小売業を中心に売上高の減少に影響を与えそうです。
市場全体の下落があるとしたら、連れ安が連れ安を呼んでの暴落が考えられますが、まずはGAFAMなどの大型株の決算を注視したいところです。
VOO・VIG・VONG 10ヶ月間運用実績公開:まとめ
VOO・VIG・VONGの 10ヶ月間運用実績を公開して、今後の米国市場の予想を立ててみました。
近くテーパリングは開始されるでしょうが、下落を心配して相場から降りてしまうと年末の上昇をとれない可能性があります。
2022年の夏には金利上昇が予想されていますが、今はまだ上昇相場に乗ることが最善策と言えそうです。
投資は自己責任ですので、自分のリスク許容度を理解して、投資を楽しんでください。
最後まで読んでくれてありがとう!
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