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【米国市場が上昇できないワケ】ウォラー理事の発言に債券利回り上昇

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市場分析

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3連休明けの相場となった昨日の米国市場は、3指数ともに下落となりました。

FRBのウォラー理事に発言によって債券利回りは上昇、株価は下落といったサイクルが続きました。

一方で、紅海において商船への攻撃が激化しており、インフレ再燃のリスクを高めています。

それでは昨日の米国市場を振り返っていきましょう。

リッヒ
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記事後半では重要な経済ニュースや
今後のS&P500について解説するで

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1/16 米国市場の値動き

昨日の米国市場はわずかに下落しました。

経済指標の発表やFRB要人発言がありましたが、ひとまず昨日のマーケットの値動きを振り返っていきましょう。

米主要3指数の値動き

昨日の米主要3指数

・S&P500…▲0.37%
・ダウ…▲0.62%
・NASDAQ…▲0.19%

プレマーケットでは売られていた相場は、マーケットがオープンすると上昇していきました。

このまま1日上昇できるかとも思った矢先に下落に転じ、その後買い戻されることはありませんでした。

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大引けにちょこっと買われたわね!

リッヒ
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ハイパーグロース株はまちまちやな

昨日のハイパーグロース株

・AFRM(アファーム)…▲1.94%
・COIN(コインベース)…+2.37%
・CRWD(クラウドストライク)…+1.04%
・DDOG(データドッグ)…+0.64%
・DOCS(ドキシミティ)…▲0.78%
・MQ(マルケタ)…▲2.88%
・U(ユニティ)…▲1.42%
・UPST(アップスタート)…▲4.69%

長期金利(米10年債利回り)

昨日の長期金利(米10年債利回り)は、前日の終値3.939から4.062に上昇しました。

先週までは4%を切ることの多かった超えていた長期金利ですが、昨日はFRB高官の発言を受けて急騰しました。

年内に6回の利下げを予想している債券市場に対して、けん制が入りましたね。

リッヒ
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まだ4%を挟む攻防やな

S&P500ヒートマップ

昨日のS&P500のヒートマップを眺めると、ほとんどの銘柄が下落していることがわかります。

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エヌビディアが輝いてるわね!

マグニフィセント7はエヌビディアが大きく上昇している以外は軟調な相場でした。メタが▲1.88%、アップルが▲1.23%と大きめな下落です。テスラも▲0.94%と続落が止まりませんね。

ヒートマップを見てわかるように、半導体やソフトウェアには大きく上げた銘柄も多かったようです。

昨日大きく上昇した銘柄

・AMD(アドバンスド・マイクロ・デバイセズ)…+8.31%
・DPZ(ドミノピザ)…+3.56%
・CDNS(ケイデンス・デザイン)…+3.37%
・SNPS(シノプシス)…+3.09%
・NVDA(エヌビディア)…+3.06%
・MPWR(モノリシック・パワー)…+3.05%

半導体が全般的に強かったですね。AMDは投資判断の引き上げにより高騰していますが、他の銘柄も連れ高でした。

他にもDIS(ディズニー)が+2.99%と上げており、年末の下げのほとんどを取り戻しています。

一方で、BA(ボーイング)の下げが止まらず昨日も▲7.89%の急落でした。直近4ヶ月で▲13%以上の下げトレンドが続いていますが、当分抜けられそうにありませんね。

他にも大幅に下げた銘柄も多く、FSLR(ファーストソーラー)▲7.07%、JCI(ジョンソンコントロールズ)▲6.99%、FCX(フリーポートマクモラン)▲4.98%などが急落しています。

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セクター別パフォーマンス

昨日のセクター別パフォーマンスは11セクターのうち1セクターのみが上昇他10セクターが下落した1日となりました。

セクター別パフォーマンス

・情報技術…+0.13%
・通信…▲0.44%
・一般消費財…▲0.64%
・生活必需品…▲0.64%
・ヘルスケア…▲0.72%
・不動産…▲0.8%
・金融…▲0.92%
・資本財…▲0.98%
・公益事業…▲1.19%
・素材…▲1.97%
・エネルギー…▲2.29%

情報技術セクターのみがプラスで引けていますが、エヌビディアをはじめとした半導体銘柄の恩恵で翔。

それ以外のセクターはすべて売られていますが、特に下げたのがエネルギーと素材セクターでした。

昨年末には少し上げはじめたと思われた両セクターできたが、まだ完全なトレンド転換とはいかなかったようです。ただし、相場が上げはじめたら再び急騰するかもしれませんね。

リッヒ
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ディフェンシブセクターが
少し強くなってきたな

S&P500チャート分析

昨日のS&P500は下落して終値では4,765まで下げました。(▲0.37%)

3日連続の陰線となったS&P500ですが、やはり過去最高値のレジスタンスには強い圧力があるようです。

下ヒゲもつけているので買い圧力も残っているようですが、ジリジリと値を下げていくようならレンジの下限に向かっていく公算が高まります。

このままFOMCまで大きな変動はないかも知れませんけど、そろそろ調整があっても不思議ではありませんね。

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市場の楽観が怖いわね!

FEAR&GREEDインデックスは72から70に下げましたがGREEDと変わらずです。

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米国市場のトピックス

昨日のトピックスのうち米国市場に影響を与えそうなニュースをピックアップしていきます。

ウォラー理事 利下げは慎重なペースで

FRBのウォラー理事はインフレが再燃しなければ当局は年内の利下げが可能と示しましたが、その場合でも慎重なペースで進めるべきだと強調しました。

これまでの高官発言の中でも、とりわけ具体的な内容に市場は大きく反応していました。

3月FOMCの利下げ予想は80%超えから一気に60%強まで下げています。

たしかに目標の2%にはまだ少し距離のあるインフレ率ですから、年内に6回の利下げは楽観過ぎだと考えられます。

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まだ株価の押し下げ要因は
たくさん残っているわね!

アップルの上訴は最高裁に退けられる

アップルとエピックゲームズのアプリ市場の独占禁止法を巡る訴訟は、最高裁によって退けられました。

高裁の判決が有効になることで、アップル社には数十億ドルに上る売上高に影響が及ぶ可能性があります。

このところ株価のさえないアップルに対してはさらなる逆風となりますが、なんだかんだ言って株価を切り上げてきたアップルですから、大きな買い場となると考えています。

リッヒ
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なかなかない押し目のチャンスや

紅海でのミサイル攻撃が激化でインフレ再熱の恐れ

紅海でギリシャの商品バラ積み船がミサイル攻撃を受けました。

商船への攻撃が激化していることで、インフレの再燃が懸念されています。

2021年にはじまったインフレ高騰はロシアがウクライナに侵攻したことが要因でしたが、原油や商品のサプライチェーンの混乱が再び起ころうとしているようです。

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逆戻りは嫌だけど警戒すべきよ!

昨日の注目決算

昨日発表された注目決算をピックアップしました。いつものように銀行株からのスタートでしたが、あまり芳しくはなかったようです。

昨日の注目決算

【1/16】
MS(モルガン・スタンレー)…▲4.16%
GS(ゴールドマン・サックス)…+0.71%

減益を発表したモルガン・スタンレーは株価急落、増収増益を発表したゴールドマン・サックスは株価上昇でした。

注目の決算発表について

今週も企業決算が続きます。市場に影響のありそうな注目の決算スケジュールを確認しておきましょう。

注目の企業決算

・1/17 PLD(プロロジス)SCHW(チャールズシュアブ)USB(USバンコープ)
・1/18 AAL(アメリカンエアライン)
・1/19 SLB(シュルンベルジェ)STT(ステート・ストリート)

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1月の注目イベントについて

2024年1月の経済指標のスケジュールを確認しておきましょう。

1月の注目イベント

・1/17 小売売上高
・1/20 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
・1/25 PCEデフレーター
*1/30~31 FOMC
・1/31 コンファレンスボード消費者信頼感指数
・1/31 シカゴ購買担当者景気指数(PMI)

今後も経済指標によって株価は大きく影響されそうですね。

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まとめ

まとめ

【1/16米国市場の値動き】
・S&P500…▲0.37%
・ダウ…▲0.62%
・NASDAQ…▲0.19%
・長期金利は4.062に上昇
【経済トピックス】
・ウォラー理事 利下げは慎重なペースで
・アップルの上訴は最高裁に退けられる
・紅海でのミサイル攻撃が激化でインフレ再熱の恐れ

昨日はウォラー理事の発言によって市場が大きく動きました。年内の利下げに楽観している債券トレーダーに向けてクギを刺す結果となりました。

一方で、紅海での商船攻撃が続くようだと、再びインフレ圧力が高まる可能性があります。

株式市場にはまだ大きなダメージはありませんが、FOMCや決算発表の本格化によってどちらかに大きくブレ始めるのではないかと考えています。

投資は自分のリスク許容度を理解して、自己責任、自己判断でお願いします。

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