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こんにちは!
ちょっと難しいけど大事な話をする
『ここ屋(@Ram Tky)』よ!
2022年に入り大きく株価を下げてきた米国市場ですが、その要因は歴史的なインフレに続き急激な利上げであることは間違いありません。
リセッション懸念が高まる中でも、インフレのピークアウトや利上げが織り込まれたことで、現在の株価は上昇に転じています。
もうすでに下落要因は織り込み済みだと考える投資家も多い中で、もうひとつ大きな暴落の要因が残されています。
それがQTです。
QTと聞いて、その意味を理解している人もいれば、何の略かもわからない人もいることでしょう。
QTが本格始動すれば米国市場に大きな影響を及ぼし、株式市場など大暴落に陥る可能性もあります。
そこで今回の記事では、【米国株の暴落要因】インフレ、利上げの次はQT『QTの本格始動はこれから』について解説していきたいと思います。
米国市場におけるQTとは
まずはQTとはどのような意味なのか、その内容や役割について解説していきます。
QTとは
QTとは『Quantitative Tightening』の略語で、和訳すると『量的引き締め』となります。
量的引き締めとは、熱しすぎた物価や景気を冷ますために市場から資金を回収する行為であり、具体的には中央銀行がQEによって市場から買い入れた国債などの金融資産について、満期を迎えた債券の再投資を停止して償還させたり保有債を売却したりすることにより、QEで拡大したバランスシートを段階的に圧縮させることです。
いきなり知らん言葉がたくさん出てきたな
QTを知るためには、どうやらQEの意味も知っておく必要がありそうですね。
QEとは
QTの逆の金融政策としてQEがあります。
QEとは『Quantitative Easing』の略語で、和訳すると『量的緩和』となります。
量的緩和とは、中央銀行が物価や景気の下支えをするために市場に大量に資金を供給する金融緩和政策のことで、具体的には公開市場操作で金融機関から大量に国債などを購入する行為を指します。
QEの役割は
QEの役割とは先にも示した通り景気や物価を下支えするものですが、直近の米国ではコロナショックの時に発動しています。
コロナショックにより米国でもロックダウンが発令されたことで、経済は急激に減速してしまいました。
これを救済するために、米国では2020年3月にQEの開始が決定されました。
QEで株価はガンガン上昇したな
わが日本では日銀が『指値オペ』をすることで、無制限に債権を買付けて金利の上昇を抑えていますから、絶賛QE中ってことになります。
バランスシートは無限に拡大していくわね!
テーパリングとは
QE(量的緩和)を継続することは、経済へ良い影響だけとは限りません。
市場にお金をバラまき続けるといった行為は、当然のことながらインフレをもたらします。
現在のような歴史的なインフレの要因は原油価格の上昇だけではなく、少なからずQE(量的緩和)の影響もあると考えられます。
ですから、経済の回復状況を様子見ながらQEをストップする必要があるんですね。
米国において、コロナショックから始まったQEを昨年2021年11月より今年2022年の3月にかけて縮小してきましたが、これをテーパリングと呼びます。
テーパリングとは先細りを表すテーパーを語源としており、量的緩和を段階的に縮小することを示します。
テーパリングが意識されると
株式市場には緊張感が走ったわね!
QT・QEをコントロールできるのは
QT(量的引き締め)とQE(量的緩和)をコントロールすることができるのは、各国の中央銀行となります。
米国で言えばFRB(The Federal Reserve Boardの略)で和訳すると連邦準備理事会と呼ばれ、日本で言えば『日銀』ですね。
各国の中央銀行は景気や物価をコントロールするために、世の中に通過を供給したり改修したりを繰り返しているんですね。
景気を操作したりインフレ率をコントロールする機関である中央銀行の采配によって、我々の生活レベルが決まってくると言っても過言ではありません。
QTの役割とは
量的引き締めを示すQTですが、その役割は過熱しすぎた経済を冷ますことです。
今回のQTは米国を襲った歴史的インフレを抑制するために実施されています。
世の中にバラまいたお金によって、物価が高騰して(インフレが起き)国民の生活がひっ迫しています。
長期的なインフレ率を2%と定めた先進国にとって、現在のような8%といったインフレ率では経済や生活に良い影響はありません。
そもそもQEの買い付けによって使用されたお金は国の借金となり、国の貸借対照表(バランスシート)が赤字になるってことになります。
今回のQTの時期と規模は
今回の米国におけるQTはいつからどのくらいの規模で実施されるのでしょうか?
もう一度おさらいしとこうや
QT前のバランスシートは
9兆ドルにまで膨れ上がっていたの!
QTはいつまで続くの?
現在のQTがいつまで続くのか?また、いつ終了するのかといったことは決まっていません。
少なくともインフレが抑制されるまで、もしくは逆に経済が救済される必要になるまでは継続されることが予想されています。
仮に2024年末まで続くのであれば、FRBのバランスシートは約9兆ドルから約6兆ドルへと急速な縮小となります。
まだ誰にもわからへんってことやな
前回のQTはいつどのくらい?
ここで気になってくるのが前回実施されたQTがいつのことで、どのくらいのペースで実施されたかということ。
前回のQTは意外と最近のことで、2017年10月に開始されています。
当初はQTペースは月に100億ドルのバランスシートの縮小で、3ヶ月おきに増額されて最終的には月に500億ドルでした。
このことからも、今回のQTが大幅かつ早いペースだということがわかります。
QTが本格始動すれば株式は暴落するのか
それではここからは本格始動したQTによって、米国市場にはどのような影響があるのかを考察していきたいと思います。
インフレの鎮静化が進む
本来の目的通り、QTを継続することによってインフレの鎮静化が進むと考えられます。
世の中にバラまいたお金を回収することで通過の価値が上昇し、モノの価格が抑えられるといった計算です。
ただし、一度上がってしまった人件費や家賃はなかなか下がることはありませんし、エネルギー価格は地政学リスクを伴いますので、QTを続けたからと言ってインフレが収まるとは言い切れないのがツラいところです。
債権利回りが上昇する
QTとは買い付けていた債権が償還を迎えても再購入しないことや、売却によって債券市場から資金を抜くことになります。
債券が売られることで債権価格は下落して、逆に債権利回りは上昇します。
現在でも3%を超えたりする高利回りが、これからさらに上昇するようであれば株式にも為替にも大きな影響を与えてしまいそうですね。
株式市場には逆風となる
基本的に債券利回りと株価はシーソーの関係にあります。
債権利回りが上昇すれば株価は下落するといった関係です。
株式のリスクプレミアムが減るってことね!
リスクとらんでも債権利回りが高ければ
無理に株式に投資せんでもええもんな
QTによって債権市場から資金が流出すれば、債券価格は下落し利回りは上昇する公算が高いです。
現状だと、QTが進むことで株式市場にとって逆風となると考えられています。
ドル高が進む
もうひとつ考えられる大きな影響は、ドル高が進むことです。
QTによって米債権利回りが上昇すれば、世界の投資マネーが米国に流入します。
安全な債権で利益がとれるなら
世界中の投資家がドル建て債権を買うわね!
2022年8月現在でも1ドル=133円を超えており、歴史的に見ても『ドル高円安』と言えますがドル高の要因は両国の金利差にあると言われています。
これ以上に米国の債権利回りが上昇するようであれば、もう一段階上のドル高円安が進行するかもしれませんね。
QTについてFRBはいつ触れてくるの?
最近のFOMCでの話題は、もっぱらインフレと利上げに尽きます。
おそらく次回開催予定の9月のFOMCでも、FFレートの引き上げ幅が0.5%なのか0.75%なのかが話題の中心となるはずです。
しかし、9月には最大幅のQTに増額される予定ですから、どこかでQTについても発言があることでしょう。
直近では8月末(25~27日)に予定されているジャクソンホール会議でFRBのパウエル議長によって、QTについて触れられる可能性も残されています。
去年はテーパリングが話題の中心やったな
【米国株の暴落要因】インフレ、利上げの次はQT『QTの本格始動はこれから』まとめ
【米国株の暴落要因】インフレ、利上げの次はQT『QTの本格始動はこれから』をまとめます。
インフレ抑制のために6月から開始されたQTですが、利上げに注目が集まる中で投資家の間でも忘れられがちです。
しかし、毎月950億ドルといった資金が債権市場から回収されることで、大きな影響があると考えられます。
『下落の底は打った』と考えられている株式市場ですが、インフレや利上げは織り込み済みと言えども、まだ楽観視するには早いようにも感じます。
投資は自分のリスク許容度を理解して、自己責任、自己判断でお願いします。
最後まで読んでくれてありがとう!
レッツ エンジョイ ライフ!
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