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【2023年後半の市場予想】年初来リターンから見える今後の相場観

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市場分析
こんなことがわかる記事

・年初来の米国市場のリターン
・主要3指数のパフォーマンス
・ナスダックが好調なワケ
・現在の米国市場が置かれている状況

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こんにちは!
サマーラリーを期待している
『ここ屋』よ!

2023年に入って米国株は堅調な伸びを見せており、投資家の資産は大きく増えていることでしょう。

中には年初来で50%以上の上昇をしている米国株まであります。

一方で、指数はそこまで大きな上昇と言えるほどではないことから、銘柄ごとに大きくパフォーマンス差が生じているようです。

そこで今回の記事では、2023年の年初来リターンを振り返って主要3指数と個別株のパフォーマンスを確認していきたいと思います。

リッヒ
リッヒ

2023年後半の予測もできるで

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2023年 米主要3指数の年初来パフォーマンス

堅調な米国株式を支えている米主要3指数であるS&P500、Nasdaq100、Dow30の年初来パフォーマンスを確認していきましょう。(2023年5月14日現在)

S&P500は堅調に上昇

S&P500は年初来で+7.41%の上昇をしています。

年平均リターンが6.8%とも言われるS&P500ですから、5ヶ月間に満たずして7%を超えているというのは今年の2桁リターンを期待させてくれますね。

S&P500 年初来チャート

S&P500の年初来チャートを確認してみると、2月初旬の年初来高値を更新できない日々が続いています。

直近のおよそ1ヶ月ほどは4,050から4,170をレンジにヨコヨコ相場が続いていますが、下値を切り上げていますから上にブレイクアウトする期待が持てます。

ここ
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50日移動平均線の上に
あることも良い材料ね!

S&P500ヒートマップ

S&P500ヒートマップで年初来パフォーマンスを眺めると、大型テックが指数をけん引していることがわかります。

指数が7%ほどしか上昇していない割に、2桁リターンの銘柄がゴロゴロしていますね。

特に大きく上昇している大型株を確認してみます。

大きく上昇している銘柄

・META(メタ)…+94.29%
・NVDA(エヌビディア)…+93.92%
・TSLA(テスラ)…+36.37%
・GOOGL(アルファベット)…+33.19%
・AAPL(アップル)…+32.82%
・AMZN(アマゾン)…+31.26%
・MSFT(マイクロソフト)…+28.83%

これほどテック株が上昇しているのであれば、ナスダックはより良いパフォーマンスを叩き出していることが容易に想像できます。

Nasdaq100は強気なパフォーマンス

Nasdaq100の年初来リターンは+21.94%の高騰をしています。

昨年の2022年には▲33%以上の下落をしたNasdaq100ですから、高値更新まではまだ25%ものアップサイドがあります。

Nasdaq100 年初来チャート

Nasdaq100の年初来チャートを確認してみると、年初来高値の更新を続ける好調さを見せています。

特に1月のリターンは+10.62%と大きな上昇を見せました。2月には一旦の調整に入りましたが、その後も堅調に上値を切り上げています。

リッヒ
リッヒ

三角持ち合いを形成しとるな

Nasdaq100ヒートマップ

Nasdaq100ヒートマップで年初来パフォーマンスを眺めると、ほとんどの銘柄が上昇していることがわかります。

先ほどS&P500でハイパフォーマンスを出していた銘柄の全ては、Nasdaq100にも含まれています。

その他にもAMD(アドバンスド・マイクロ・デバイセズ)+47.07%やPANW(パロ・アルト・ネットワークス)+42.57%、MELI(メルカドリブレ)+51.22%、SGEN(シージェン)+54.85%など、急向上している銘柄も多く含まれています。

特にハイテク中心のナスダック上場企業のうち金融銘柄を除くNasdaq100は、3月からの銀行銘柄の急落のあおりも受けていません。

Dow30は限定的な上昇

Dow30は年初来で+0.46%しか上昇できておらず、3指数の中ではパフォーマンスがもっとも劣後しています。

昨年の下落相場での下落幅はもっとも限定的なダウでしたが、今年の上昇幅も小幅となっております。

Dow30 年初来チャート

Dow30の年初来チャートを確認してみると、上値が重い展開が続いていることが分かります。

3月中旬にかけての下落は▲7%ほど下げていましたが、現在は4.6%ほど戻しています。

とはいえ、銀行リスクがくすぶり債務上限問題が解決していない状況下では、まだすぐに上昇できるような状況ではなさそうですね。

Dow30ヒートマップ

Dow30の年初来のヒートマップを表示します。

聞き馴染みのある『ダウ』という指数ですが、正式名称は『NYダウ工業株30種平均指数』と言います。

工業株とありますが、今では工業株以外も含まれています。

それでは実際に現在のダウを構成している30銘柄を、一気に確認していきましょう。

ダウ30構成銘柄

・AAPL(アップル)
・AMGN(アムジェン)
・APX(アメリカン・エキスプレス)
・BA(ボーイング)
・CAT(キャタピラー)
・CRM(セールスフォース)
・CSCO(シスコ・システムズ)
・CVX(シェブロン)
・DIS(ディズニー)
・DOW(ダウ)
・GS(ゴールドマン・サックス)
・HD(ホーム・デポ)
・HON(ハネウェル)
・IBM(IBM)
・INTC(インテル)
・JNJ(ジョンソン&ジョンソン)
・JPM(JPモルガン)
・KO(コカ・コーラ)
・MCD(マクドナルド)
・MMM(スリーエム)
・MRK(メルク)
・MSFT(マイクロソフト)
・NKE(ナイキ)
・PG(プロクター&ギャンブル)
・TRV(トラベラーズ)
・UNH(ユナイテッドヘルス)
・V(ビザ)
・VZ(ベライゾン)
・WBA(ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス)
・WMT(ウォルマート)
(*アルファベット順)

アップルやマイクロソフトといったNasdaq100にも含まれる銘柄も含まれていますが、工業株と言われるだけあってキャタピラーやシェブロン、ボーイングやスリーエムといった銘柄も含まれています。

30といった少ない構成銘柄の中で、これだけバリュー株が含まれているのであれば、ダウはバリュー中心の値動きをすると言われても納得いきます。

それでは、ダウがナスダックのパフォーマンスとは大きく乖離している要因となる、大きく下落している銘柄をピックアップしてみましょう。

ダウで大きく下落している銘柄

・WBA(ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス)…▲17.91%
・MMM(スリーエム)…▲17.49%
・CAT(キャタピラー)…▲12.94%
・IBM(IBM)…▲12.94%
・CVX(シェブロン)…▲12.03%
・HON(ハネウェル)…▲10.01%
・AMGN(アムジェン)…▲10.70%

30銘柄中16銘柄が下落しており、7銘柄が2桁マイナスを記録しています。

これではCRM(セールスフォース)やAAPL(アップル)が、いくら頑張っても指数が上昇することは難しいのかも知れません。

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2023年 米国市場が置かれている状況

2023年も激動の米国市場ですが、現在置かれている状況を確認していきましょう。

インフレ率は減速するも高い水準

米国のインフレ率は2021年3月から、ロシアのウクライナ侵攻を皮切りに急激に上昇していきました。

2022年6月の9.1%をピークに減速をはじめた米インフレ率は、5月には4.9%にまで低下しています。

当局が目標にしている2%には程遠い状況にある米国のインフレ率ですが、順調に減速しているとの声と、まだまだ高い水準にあるという声が混在しています。

政策金利は5.0-5.25

2022年3月より引き上げがはじまった政策金利は、歴史的にも急速な利上げペースとなりました。

直近5月でも0.25%引き上げられたため、現在では5.0-5.25の高水準となっています。

銀行破綻やリセッション懸念により6月のFOMCでは利上げ停止が予想されているようですが、まだ高いインフレ率に対してより高い水準への利上げを推進する声も聞かれます。

一方で、年末のFFレートを5.1%と予測するFRBに対して、市場予想は年末までに3回の利下げを織り込んでいます。

ここ
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まだ大きな乖離があるわね!

失業率は歴史的に低水準

2023年4月の失業率は3.4%にまで低下しており、1969年5月以来およそ74年ぶりの低水準です。

また、過去の米国市場を眺めると、失業率が徐々に低下して底を打ったところから、急激に上昇することでリセッションが起きてきました。

これに関しては見事に当てはまっており、今回の失業率の低下もリセッションが近いことを示していると考えています。

リッヒ
リッヒ

失業率が急激に上昇しなければいいんやな

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まとめ

【2023年後半の市場予想】年初来リターンから見える今後の相場観をまとめます。

本日は『5と0のつく日』です。『お買い物マラソン』もやってますのでお忘れなく。

まとめ

【米主要3指数の年初来リターン】
・S&P500…+7.41%
・Nasdaq100…+21.94%
・Dow30…+0.46%
【米国市場が置かれた状況】
・政策金利は5.0-5.25
・利上げ停止と年内利下げが織り込まれる
・インフレ率はピーク9.1から4.9に低下
・失業率は3.4と歴史的低水準
・失業率が急上昇した後には景気後退の可能性大

インフレがピークアウトして政策金利のターミナルレートが近付くことで、ハイテク株中心のナスダックは急上昇してきました。

一方のダウは年初来のプラスリターンを縮小しており、今後も厳しい状況が予想されます。

足元の失業率は依然として低い労働市場において、リセッション懸念が株式市場最大のリスクと言ってよいでしょう。

目先の失業率に警戒しながらも、コツコツと継続投資をするのであればバリュエーションが低くなっているナスダックの方が投資妙味があるかも知れませんね。

投資は自分のリスク許容度を理解して、自己責任、自己判断でお願いします。

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